入会案内

中国雲南省へのボランティア

雲南省少数民族の教育支援事業 20周年記念事業
私たち東京たまがわロータリークラブは2008年1月から2009年8月にかけて雲南省少数民族の教育支援事業を行いました。
 この事業に挑戦したのは、中国人でありながら中国語を解しない子供たちの存在を知ったからです。中国に住む少数民族の多くは、今でもその民族固有の言葉しか使えず、中央はもとより周辺地域との情報交換もままならないのが現状です。そして近年の中国の急速な発展から取り残されているのです。
私たちはまず現地を訪問し、山奥の厳しい状況にある老木霸小学校を視察しました。そして雲南省で小学校建設を進めるNPO法人 日本雲南聯誼協会と出会い、効果的な識字率向上のための奉仕ができることがわかりました。
その後1年余り準備を重ね、雲南省の老木霸小学校の改築・開校式にあわせて現地を再度訪問し、机・椅子そして寄宿舎用の2段ベッドを寄贈しました。又このとき老木霸小学校と狛江市立和泉小学校との間で文や絵を交換するフレンドシップ協定を結びました。
中国少数民族の高校生と日本の小・中・高校生との異文化交流
開校式の後、私たちは少数民族の貧しいが優秀な女子高校生3名を日本に招聘し、都立狛江高等学校および市内小・中学校の生徒さん達との異文化交流会を2009年8月に実現しました。
 昆明の女子高校生3名と付き添いの2名は到着翌日の8月21日(金)に都立狛江高校を訪問しました。ご挨拶の後、校内施設やクラブ活動の様子などを案内していただき、先生方や生徒会皆さんと懇親を深めました。その後、狛江市長を表敬訪問しました。
狛江高等学校の皆様と
お食事をしながらお話に花が咲きます
ピンポン外交!
箏曲部の活動風景を拝見
ロータリーの米山奨学生による通訳は心強い
限りでした
市長さん、教育長さんとのお話し合いは
時間を忘れてしまうほどでした
 翌8月22日(土)は都立狛江高等学校及び市内小・中学校の生徒さんたちとの交流会を開催しました。
 テーブル毎に別れて意見交換を行い、その後お互いに踊りや音楽を披露しました。言葉の違いをこえ、お互いの文化に触れ、同じ年代同士で触発しあってそれぞれの心に残る集いになりました。この2日間ですっかり親しくなり、最後には別れを惜しんでいました。
意見交換会
民族舞踊披露
昆明からの皆さんです
夜の懇親会で浴衣を着てご満悦です
交流会参加の生徒さん達とご来賓の皆様です
「雲南省少数民族をたずねて」          

 
 私たち東京たまがわロータリークラブ(RC)メンバーは、中国雲南省に住む少数民族へのボランティアをしようと考え有志メンバーで雲南省昆明をたずねました。
 雲南省は中国南西部、ベトナム・ラオス・ミヤンマーと国境を接するところにあります。雲南省には高山や河川が多く、盆地・湖が点在して複雑な地形を作り出しております。海抜は平均2000m面積は39.4万k平方メートル(日本の面積とほぼ同じ)
 人口は約4300万人、その内少数民族が約33%を占めております。今回少数民族をたずね、ほんの少し子供達の現況に触れることができました。ここでは小学校に通う事の出来ない子供たちも多く、又学校施設や学用品なども十分でないようです。日本と違い、小学校へ行かないと標準語である中国語も習う事ができません。
 少数民族は個々の部族ごとに話す言葉が違いますので民族間の交流もできません。 このような子供達に私たち東京たまがわRCは、子供達の抱いている夢をかたちにできないかと思いボランティアを考え付きました。このホームページに全7回シリーズで私たちが見てきた現況を報告させていただきます。
               2008-09年度会長 三木 秀隆
 記

第1回  第2回
第3回 第4回 第5回
第6回 第7回
雲南省ってどこ? 昆明市
どんなとこ?
小学校と
高校をたずねて
 雲南少数
民族とその文化
 中国雲南省
少数民族の子供達
を訪問して
中国雲南省
少数民族の子供達
を訪問して…Ⅱ
中国雲南省
少数民族の
子供達を訪問して…Ⅲ
第7回 中国雲南省少数民族の子供達を訪問して…Ⅲ
雲南省、少数民族の村と小学校をを訪ねて
 雲南省、少数民族の小学校視察旅行で、感じたことは、昆明と少数民族の村の生活レベルの差が天と地以上の差があることに驚きました。
たった、車で67時間の道のりで大都会と過疎化に近い少数民族の村、
しかし、村の小学校の子供達の大歓迎、子供達の貧しくとも生き生きとした目の輝きに感動しました。今年度、次年度の国際奉仕活動の一環として、少数民族の村に学校を建設するプランがありますが、その前に、子供達の教育に関する教材、文具などの提供、狛江市在住の子ども達と少数民族の子供達の交流、たとえば文通、絵画や写真の交換など、地域と密着しながら身の丈サイズの奉仕活動から始めたらどうかと思います。
我がクラブ広報のための奉仕活動ではなく、自分たちの心に響く奉仕活動を目指したいと思います。今回の視察旅行で、私の結論として、どんな形であれ積極的に国際奉仕プロジェクトに参加する所存です。
伊東 正文 記                        戻る
第6回 中国雲南省少数民族の子供達を訪問して…Ⅱ
当クラブの一会員の「中国雲南省に住む少数民族の子供達へのボランティアができないだろうか」という発言をきっかけに,《百聞は一見にしかず》まず現地に行って雲南省に居住する少数民族を訪ねてみようと言うことになりました。
現地での少数民族の日々の暮らしは、電気もないラジオもないという歌の文句に近いただ生きるために生活をしていると言っても良い状況でした。風呂とか毎日のシャワ-とか夕食後ごろ寝しての団らんといった生活とは無縁です。そういった環境のなかで子供達は生活をし学校へ通っているのです。学校への道のりは遠く険しく、通いきれない子供は質素と言うよりはっきり言って粗末な寄宿舎で生活をします。また、お金がないために学校へ行けない子供達もおります。子供達を見ていると、学ぶことの尊さ、人間が、知識を吸収し人として成長していく為に必要なエキスを求めている澄み切った心を感じざるを得ませんでした。この現実をみて、この子供達のために何かできることはないのかと考えるのは自然の成り行きのように思えました。
ボランティアをするのに何故中国の少数民族なのか、もっと身近に困っている人がたくさんいるではないかという考えもあります。確かにそういった意見ももっともだと思います。しかし、物事を始める機会とはちょっとしたきっかけによるのではないでしょうか。これをご縁とも言うのではないでしょうか。私達の場合、雲南省への視察は「会員の一言」によるものでした。
グロ-バルスタンダ-ドの時代と言われる現在、これからの課題の一つは民族間の争いではないかという考えもあります。このボランティアを通して日本の子供達に他の民族の生活や考え方を理解する機会を与えることもできるかもしれない。そしてその経験が将来の世界平和につながればよいという思いもあり、現在狛江市の小中学校の関係者とも連絡を取り合っている次第です。今後の当クラブの活動に関心をお寄せ頂ければ幸いです。
           東海林 和彦 記          戻る
第5回 中国雲南省少数民族の子ども達を訪問して


写真:関谷 雄弘

 私達 たまがわロータリークラブの有志メンバーは今年の1月と4月の2回に渡り昆明のレンギ協会の支部と雲南省の省庁を訪問しました。その時の詳しい状況については4回に渡る帰国報告で前述いたしましたが今回はこれからの狛江と昆明と言う2市間の国際交流についてお知らせしたいと思います。
本年度の国際ロータリーの李会長のテーマ“夢を形に”の中で特に子どもに対する項目を強調しておりますが、我々の行おうとしておる活動と一致いたしてをり強い励みとなって居ります。
その活動の中で雲南と狛江との関係をどう位置づけて行くか、そしてこの国際交流をいかにして進めて行くかという問題、我々は地域間の活性化、国際化という問題をあげ、特に狛江市におきましては既に小、中学校への働きがけを始め各校の校長,副校長、PTAそして父兄達と連絡を取り話し合いも数回重ねて参りました。
一方、雲南におきましては小学校の開校という計画の中で机,椅子、黒板、ノート,鉛筆 等の備品の寄贈等計画を進め,小学生の作文,作品等の交換会を含め国際交流の流れを促進して参りました。
再来年のたまがわロータリークラブの創立20周年式典行事にこのプロジェクトを組み入れて式典のひとつとして取り上げていただき、支援の形として協力を仰いで行きたいと思って居ります。
これより先1年、2年そして5年と継続して続けて育てて行き、盲導犬の育成のような10年をひとつの単位として出来るような大きなプロジェクトとして育て行くことが出来るかどうかは会員一人一人の頑張りと市民の皆さんのそして小学校、中学校の皆さんの力と努力しだいと思っております。
まだ学校に行きたいのに行くことのできない子ども達、言葉の勉強をしたいのに出来ない子ども達が沢山この地球のなかに居ります。
私達も出来るところからこの運動を広げ進めて恵まれない子ども達を助けてやりたいと考えてこのボランティア活動にロータリアンとして参加いたしました。どうか皆様もこの機会に内容を理解いただき参加ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

牧田正之 記        戻る
第4回 雲南少数民族とその文化



雲南少数民族歌舞
          写真:関谷 雄弘
雲南省には、漢族の他、人口の33%を占める25の少数民族が住んでいます。その内、15民族は雲南にしか住んでいません。少数民族はそれぞれ長い歴史を持ち、高地の山と谷と川の土地に、民族本来の適正に応じた海抜による、例えばタイ族は水辺の低地に、ハニ族は山にというように住み分けがなされています。それぞれの民族は固有の言語や生活習慣、文化を持っています。中には、日本人ととてもよく似た生活習慣の民族もいます。近年雲南観光がブームになり、昆明市内に近い14の少数民族の住居を集めた雲南民族村などに多くの観光客が訪れるようになりましたが、観光客の目に触れる少数民族は、そのほんの一部でしかありません。観光客は少数民族の日常生活に接する機会がありませんが、その実情を知ると都市に生活する中国人の生活との大きなギャップを目の当たりにすることになります。少数民族の多くは、それぞれ居住地区の自然環境から閉鎖的な生活を強いられています。そこでの学校教育は、立ち後れており、小学校すらないところも多く、あっても山奥から歩いて通えないところで生活している子供達は、中国語を話せないまま大人になるという現実があります。
一方では、民族固有の衣装や祭り、踊りなど、民族の文化を守ることが重要です。しかし他方で中国社会に参加できない多くの子供達の将来に光をあてる必要があることも事実です。
外国人である我々が、どこまで関与して良いかは、悩むところですが、現地の実情を目にし、粗末な設備と劣悪な環境下での小学校の教室風景を見学したときの驚きを忘れることは出来ません。1人1人の子供達がそれぞれの家庭の将来を背負って一生懸命勉強している姿、ことにその目の輝きが心に沁みました。そして少数民族を通して人間の尊厳を考えない訳にはいきませんでした。
                                                               
山根 祥利 記

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3回 雲南省・武定県の老木壩小学校と昆明中・高等学校を訪ねて

  たまがわロータリークラブ会員、NPO法人日本・雲南聯誼協会理事長初鹿野恵蘭さん、雲南省教育官庁の役人の一行は省都昆明から北に約100km武定県の老木小学校を訪問しました。この小学校校舎の老朽化が進行しているため、NPO法人日本・雲南聯誼協会が校舎の新築を計画しており、たまがわロータリークラブ会員は校舎状況把握と狛江小中学校と老木?小学校との交流の可能性を調査のため訪問しました。 雲南少数民族は固有の言語と生活習慣を守っていますが、一方において拡大発展を続ける中国社会において取り残されるという現実があります。
中国政府は2005年に小、中学生の学費免除を決定しましたが、教育資材や寄宿費等は個人が負担することになっています。個人負担は貧困にあえぐ少数民族にとって重く、就学率は30%を下回る状況です。雲南少数民族は学校から遠い山間部に居住しているため通学が困難で、一年生から寄宿生活を余儀なくされています。雲南省の省都である昆明には市の中心部に昆明中・高等学校があります。たまがわロータリークラブ会員、日本・雲南聯誼協会理事長初鹿野恵蘭さんはこの学校の高等部に学ぶ少数民族の生徒を訪問しました。私たちは雲南少数民族から選ばれた23名の生徒と懇談、夕食をともにしました。ここに学ぶ23名は、さすがに選び抜かれた生徒であって、将来の抱負は聞いていてまったく感心しました。いずれも大学進学を望んでおり、一部の生徒は、けなげにも卒業の後は故郷に戻り教職に就くと言っておりました。
高校を卒業し、希望の大学に入学するにはさらに大きな経費を必要とします。日本・雲南聯誼協会はこの高校に在学する生徒に対して「里親」を募集しており、年間3万円x3年間の契約で多くの生徒を大学に送り出しています。

私は省都からわずか100kmしか離れていない武定県の老木?小学校と省都昆明にある昆明中・高等学校の校舎、設備の格差を知り愕然としました。そして、これが今の中国の現実であるという思いを深くしました。                                        
                    写真をクリックすると大きく見れます 


少数民族
高校生

瞳が輝く・・・


小学生と
たまがわrotarian

少数民族衣装を
着た高校生
文&写真

関谷 雄弘






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 第2回 昆明市ってどんなとこ?

省都昆明
雲南省の省都である昆明は中国の避暑地として、大変風光明媚なところであり、標高1,6001900M年間平均気温が14.5、夏に酷暑なく、冬に厳寒なし、一年中、木々は緑に花咲き乱れ、まさに昆明は春城と呼ばれる。このような環境から16001900メートルの高地にあり、日本のマラソン選手の格好の強化トレーニング場所となっている。1999年の花博により 昆明は急速に発展している。いまは、街のあっちこっちにオフィスビルやホテルが次々に林立しており、大通りを挟んで商店街が延々と続く。土日になると結構人通りも多く賑わっているようだ。各都市と繋がる鉄道及び高速道路などの陸路交通は発達している。また、北京、上海、西安、広州、桂林、成都、重慶などへの国内線56便があり、われわれが利用した広州、昆明間の国内路線は満員でびっくりしたが、よく考えてみると広い中国にとって航空利用は当然の帰結であろう。東京、シンガポール、バンコク、ラングーン、香港、ビエンチャン、ハノイ、クアラルンプール、ソウルなどへの国際線10便の直行便は便利である。中国は55の少数民族を認定しているが、雲南省で生活してきた少数民族の数は29と全国で最も多い。特に昆明にはイ、ペー、ハニ、チワン、タイ、ミォオなど25の民族が集中している。
こうした市街中心部の華やかさとはうって変わり、少数民族が住む農村部は非常に貧しい暮らしをしているのも現実である。
石林昆明の東方に位置する奇石並ぶ石林は、2億7000万年前の海底が隆起、長い年月の間に浸食、風化されて現在の形になったとされている。総面積約400平方kmとのことだが、大小様々な奇岩が林立しており、その名の通りまさに石の林である。
2004年2月13日、パリのユネスコ本部で開かれた「世界地質公園選抜大会」で、石林が最初の世界地質公園の一つに選抜され、また34番目の世界遺産として2007年6月、先にニュージーランドのクライストチャーチで開催中の世界遺産委員会において、「中国南方カルスト」が満票で選出された。
                          原 忠昭 記

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第1回 雲南省ってどこ? 



雲南はこんな所
たまがわロータリークラブの面々は、ボランティア活動の目的を持って、成田空港から雲南省に向けて飛び立った。途中広州を経由し昆明に降り立ったときは5時間の乗継時間を入れて12時間近く経っていた。やはり中国は広い。ところで、雲南省はどこに位置しているのでしょう。中国の西南部に位置し、ベトナム・ラオス・ミヤンマーと国境を接しています。マグニチュード7.8の大地震で毎日報道されている四川省の南に位置し、チベット問題で騒ぎのあったチベット自治区の南東に位置します。面積は日本とほぼ同じ39万K㎡です。土地の94%が山地となっています。

世界遺産
「雲南三江伴流の保護地域群」雲南省麗江市(れいこうし)、怒江(どこう)リス族自治州、迪慶(てきけい)チベット族自治州にまたがる14の自然保護区と風景区からなる地域群。「三江」とは金沙江(長江上流)、瀾滄江(メコン川上流)、怒江(サルウィン川上流)の3本の河川を指す。チベット高原に源を有するこれらの川は幾多の山や谷を越えてこの地域で合流、さらに南へと流れていることから「三江併流」と呼ばれる。
総面積約170万平方キロメートルにおよぶ「雲南三江伴流の保護地域群」は、「高黎貢山区」「梅里雪山区」「哈巴雪山区」「千湖山区」「老君山区」など8つのエリアに分けられる。主な観光スポットとしては梅里雪山、金沙江の大峡谷、老君山など。
                        原 忠昭 記

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